適法の民泊をデータベース化。仲介事業者と共有し、健全な民泊運営促進
国土交通相は、観光庁が関係省庁や自治体と連携し、適法な手続きを経て営業している民泊物件情報のデータベース化を進めていることを明らかにした。現在、民泊運営者は観光庁が所管する住宅宿泊事業法(民泊新法)、厚生労働省が所管する旅館業法、内閣府が所管する国家戦略特別区域法の3つの法律に基づいて、3つの方式で運営を行っている。事業開始の際も、管理を受ける法律により、それぞれ届出、許可、認定など手続きが異なる。 法律により所管する官庁が異なる為、法律ごとにそれぞれ運営条件などにも違いがある。
民泊仲介業者にもデータ提供、健全な民泊運営を普及させる
民泊新法に基づいた施設は民泊ポータルサイトで電子書類を登録するため、データベース化が容易だ。けれど旅館業法や特区法に基づいた施設では、民泊運営者が自治体などに用紙で登録するため、データベース化が進んでいなかった。
今回構築されるデータベースは適法な民泊をリスト化し、所在地や届け出の際に自治体から通知される番号などを記録して、観光庁の民泊制度運営システム(民泊制度ポータルサイト)に掲載する。民泊仲介業者にもデータ提供され、仲介業者の予約サイトに掲載する物件が違法でないか確認するのにも役立たせ、健全な民泊運営普及に努める。今年度中にも完成させる予定。
2018年9月末時点で、観光庁がまとめた民泊物件の調査では、延べ約4万1600件が仲介サイトなどに掲載され、うち16%は適法性が確認できない物件だった。