観光庁、厚生労働省 イベント民泊ガイドラインを改訂
観光庁、厚生労働省は、ラグビーワールドカップ2019日本大会や2020年東京オリンピック・パラリンピック競技大会などの大規模イベントを控え、イベント民泊をこれまで以上に有効に活用できるように、イベント民泊ガイドラインを改訂した。
1.今回のイベント民泊ガイドライン改訂概要
イベント民泊が更に積極的かつ有効に活用されるよう、以下の措置を講じた。
[1]宿泊施設の不足の判断方法、部局間の連携、業務委託の方法等について具体的事例を追加
[2]自宅提供者から自治体への申込書等について統一的な様式を作成
[3]自宅提供者に対する研修等において周知・指導すべき留意事項に、衛生面や安全面における留意点を追加
[1]-(1) 「宿泊施設の不足の判断方法」について
イベント開催時に宿泊施設の不足が見込まれるかどうかの確認においては、必ずしも精緻な調査を実施する必要はない。自治体の観光部署において、当該自治体及びその近隣自治体の宿泊施設の供給量(客室数)、イベントへの遠方からの来場者数の見込み(外国人や、他の都道府県からの来場者等)、イベントと無関係な宿泊者数の見込み、さらに過去実績等から、「宿泊施設の不足が見込まれる」と合理的に判断できるのであれば、本要素は満たされる。
[1]-(2) 「部局間の連携、業務委託の方法など」について
イベント民泊を実施するか否かの判断は、当該イベントの開催地の自治体が行う。その実施に当たり、国や都道府県に対し、申請などの行為を 要するものではない。 その際、観光部署(宿泊施設が不足するかどうかの確認等)と旅館業法担当部署(旅館業法に抵触しないことの確認、衛生トラブルの予防等)の連携が必要となる、 自治体内に保健所が設置されていない場合には、予め、当該自治体を管轄する都道府県の旅館業法担当部署と相談する。また、警察署、消防署等の関連組織にも、適宜、事前相談や情報共有を行なう。
自宅提供者への要請行為や、これに関連する事務については、当該イベントの実行委員会や、その他の第三者に委託することができる。なお、委託する際には、当該自治体のホームページ、広報誌等において、①イベント民泊を実施すること、②イベント民泊の実施に当たり要請等の業務を第三者に委託すること、③委託先事業者の名称、所在地、連絡先、④イベント民泊に関する当該市町村の問合先を明示する。
[2] 自宅提供者から自治体への申込書等について
自宅提供希望者を公募する際の公募書としては別添「公募書」、自宅提供希望者が自治体に提出する申込書としては別添「申込書」、また、自治体が自宅提供者に発出する要請書としては別添「要請書」を活用する。これらについては、自治体から委託を受けた者が、自宅提供希望者の公募を実施する場合でも同様の公募書、申請書又は要請書を活用する。
別添様式は下記「改訂イベント民泊ガイドライン」参照
[3]自宅提供者に対する研修等において周知・指導すべき留意事項に、衛生面や安全面における留意点を追加
イベント民泊を実施しようとする自治体においては、旅館業法担当部署や当該地域の旅館ホテル生活衛生同業組合等と連携して、事前に、自宅提供者向けの研修を実施したり、適宜、自宅提供者への要請書面、ホームページ、広報誌や自宅提供者に対する個別の案内書面等において、イベント民泊の実施に当たって留意すべき事項を周知しておく。
特に、留意すべき事項は、自宅提供者・宿泊者・近隣住民間のトラブルや、衛生、治安面に関する事故を予防するために重要であるため、研修等において、自宅提供者に周知、指導する。
イベント民泊を実施しようとする自治体においては、自宅提供者に要請する際に、上記 [2]記載の方法を採るほか、イベント民泊実施期間終了後に、適宜、自宅提供者を対象とするアンケート調査を実施する等して、イベント民泊の実施状況を適切に把握の上、関係部署、関係組織において十分に連携し、自宅提供者・宿泊者・近隣住民間のトラブルや、衛生面、治安面に関する事故の予防に努める。
詳細内容は下記「改訂イベント民泊ガイドライン」
2.過去の開催実績
全国各地のイベント民泊の開催実績。
下記「イベント民泊実施状況」