『ここは絶対行くべき「関門海峡」これは絶対食べるべき「ふぐ」』

 本州と九州を一度に味わえる関門海峡、私は同地区に居住している40代サラリーマンですが、ここは絶対行くべきでしょう。関門海峡とは、山口県下関市と福岡県北九州市の間を隔てる海峡で、時間帯によっては潮の流れが速い(最大約10ノット)ことでも有名です。かつては、源氏と平家が戦った「壇ノ浦合戦」、江戸時代末期にイギリス・フランス・オランダ・アメリカの列強四国と長州藩が戦った「下関戦争」などが繰り広げられたところで、宮本武蔵と佐々木小次郎が決闘を行った「巌流島」もあります。巌流島へは定期的に渡船が出ており、上陸することも出来ます。

 歴史的な見どころももちろんですが、景観のほうも抜群です。展望台であれば、高さ153メートルの海峡ゆめタワー(下関)や建築家・黒川紀章氏が設計したマンションの最上階にある門司港レトロ展望室(北九州)などがお勧めで、どちらも関門海峡が一望できます。また、火の山(下関)や和布刈公園(北九州)からの眺望も抜群です。あと、門司港レトロ地区(北九州)や唐戸地区(下関)は観光地として整備されており、お土産やグルメスポットがたくさんあります。他にも、本州と九州をつなぐ「関門橋」や「関門トンネル」などがあります。関門橋は車でしか通れませんが、関門トンネルは車道と人道があり、歩いて渡ることができるので、ここは絶対行くべきでしょう。山口県と福岡県の県境をまたぐ瞬間は感動しますよ。

 関門海峡はいつ訪れても、その季節の良さがあるのですが、可能であれば毎年8月13日に行われる「関門海峡花火大会」に合わせて行くのがお勧めです。下関側と北九州側から打ち上げられる1万発以上の花火は圧巻です。ちなみに、山口県出身の安倍首相も、お盆の墓参りに帰省した時は観に来られるようです。

 歴史の足跡や見どころの多い関門海峡ですが、魚介類などを中心としたグルメも堪能できます。そのなかでも、これは絶対食べるべきなのは、「ふぐ料理」でしょう。下関は、初代首相の伊藤博文が食用を禁止されていたふぐを解禁するきっかけになった地であることでも有名(現在の春帆楼というお店)で、ふぐの本場としても知られています。当然、下関や北九州にはふぐを供する店が多く、高級店から庶民感覚(ふぐ刺しであれば千円ぐらいから)で味わえる店まで様々あります。あと、ふぐ以外でこれは絶対食べるべきなのは、関門海峡の速い潮流に揉まれて育った「関門海峡たこ」、最近リニューアルオープンした門司港駅(重要文化財でもある)周辺のお店で味わえる「門司港焼きカレー」あたりでしょう。